NIPPONIA HOTELS初心者として…新しい体験に開かれたふたつの宿の宿泊記

ここ2ヶ月ほどのあいだに私に直接お会いした方はおおよそ、私が口々に「古民家が良い、日本的な景色が良い、古い建物のあたたかさが…」云々と矢継ぎ早に言葉を並べる様子を興味半分、呆れ半分にあたたかく聞いてくださったに違いないでしょう。自覚はあるのです。コロナ禍によって遮られた人流の再開という大きな動向は、私の生活に少なからぬ影響を与えており、海外に行く仕事も再開するようになりました。私は自分自身が国際的な人間だという自惚をどこかに持ちながら、致命的に英語で話すことに苦手意識があるのです。最初は意気揚々とアポイントを取り付けながら、他方で直前になってくると胃が痛くなり、神経をすり減らして、いわゆる「行きたくない病」をこじらせる始末。バカのひとつ覚えのようにその繰り返しです。あれほど去年の暮れにオセアニアに行きたくなかったはずではなかったか…(とはいえそのときも微妙にものごとがうまくいってしまったことによる「弊害」により)もう今年のはじめにはそれを忘れて、よしオーストラリアに行ってしまおう、と素早く決断をしてしまったのでした。そして、ここ2ヶ月ほどのこと、その決まってしまって逃れられない運命(すべては自己決定なのですが)に、せめて心理的に抗うかのように「日本的な懐かしいあたたかさ」に妙に惹かれる自分がいます。

さて、お恥ずかしい自己語りによって少し回り道をしましたが、そんなわけで私はここのところ、そんな日本的なものを求めて旅をしています。異世界に身を置けるようなラグジュアリーホテルの魅力についてはこれまでもここで多く語ってきましたが、それは私にとっては思いがけない新しい体験。それもとびっきり素晴らしいものでした。この「夜間飛行の見聞録」の読者の皆さまにはすっかりご承知のとおり、私の筆無精につき、前回の記事からすでに2ヶ月が経過しているのです(これもまた半ば自分に対するある種の諦めを最近は感じます)が、今日はそんな私の新しい出逢いの一端についてリポートしてみようと思います。

最後の宿泊記から2ヶ月。その間に多くの魅力的なホテルに出逢ってきたのですが、今回取り上げるのはふたつのNIPPONIA HOTELS。最初の滞在は奈良のならまちでした。

NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち

いま覚えば、思い立って予約を入れたのでした。やたらと慌ただしい5月にぽっとできた休日。その翌日には名古屋に用事があったのだけれど、どこかもう少し遠いところに行きたい。瀬戸内海の方にも惹かれるのだけれど、翌日の名古屋にもすんなり行けるくらいの距離で良いところはないだろうか…そう思っていたときにふと1000年を超える歴史を持ち、なおかつ江戸時代から明治時代にかけての町家の面影を今に伝えるならまちを散歩してみたい思いが芽生えてきました。JWマリオットか奈良ホテルか…いやNIPPONIA HOTELがある。私にとってNIPPONIA HOTELSは、これまで何度か何かのタイミングで目にしながらも、どこか縁遠いホテルでもありました。丹波篠山に面白いホテルがあるらしい…数年前にそんな噂を聞いたり、竹原にユニークな古民家再生のホテルが誕生したというニュースに興味を持ったり、何度か訪ねる機会があったはずなのに、結局、当地を訪ねる機会に恵まれずにいました。そんなホテルってときどきありますよね。

意識の片隅にNIPPONIAの名前はあったものの、これまでホテル選びの候補にならなかった。それがならまちを調べるうちに、急に輝かしい印象と共に私の心に浮かんできたのです。古民家の味を残しつつ、センスよくリノベーションしている。料理にもこだわりがありそう…ホテル好きとしての第六感のようなものを刺激されて、すぐに予約を入れたのでした。梅雨入りを暗示させるようなどんよりした曇りとも雨ともいえない天気のなか、近鉄電車を降りた私はならまちに向けて、アーケード街を抜けて、足早に歩いていました。肌にまとわりつくような湿度を感じつつ、いろいろなお店から漂う美味しそうな匂いにこの街の活力を感じました。

NIPPONIA HOTEL奈良ならまちは、アーケード街を抜けた先の歴史を感じる細い路地の先にひっそりと佇んでいました。およそグランドホテルからはかけ離れた小さな入り口と奥に見える漆喰壁や古めかしい木目に惹きつけられます。

建物の古さとは対照的な若いスタッフがふたり。奥にどうぞと案内されて席に座ってチェックイン。

ウェルカムドリンクとして甘酒。かったるさのないキレのあるすっきりとした甘酒です。このホテルの建物はこのまちを代表する酒造のひとつであった奈良豊澤酒造。日本酒をつくるための建物や井戸をそのままに残しています。このホテルのテーマは日本酒…後々知ることとなり、またこのホテルグループの魅力だと思ったのですが、NIPPONIA HOTELSはそれぞれの元の建物にちなんだテーマがあります。それはその場所の歴史性に対する敬意と結びついているものです。歴史性への敬意、それは単に古いものをリノベーションして使うだけでは不十分であり、その場所に結びついた人やモノの結びつきを残していくことでもある、と思います。NIPPONIA HOTELSを個性的たらしめているのは、そうしたディティールに対する配慮ではないか…というようなことを、尊大にもこのホテルの初心者である私は思ったのです。逆にいえば、ならまちは日本酒というテーマから広がっていく世界を感じさせられる意味でも、またそのアクセスの良さから言っても、NIPPONIA HOTELSにはじめて滞在される方にも強く勧められるような気がしました。

さて、このホテルの魅力をさらに感じたのは、チェックインを担当してくださったスタッフが良い意味でこの建物や地域に対するマニアのような方だったことです。他のお客さんがいなかったこともあり、このホテルの建物の歴史性の魅力や造りの面白さについて、熱く語ってくれました。私はすっかり気分を良くしてしまったし、このホテルのことが早くも好きになりました。スタッフの熱量が伝わるホテルというのは本当に良いものです。

規格化された同じ部屋はひとつもない。古い建物が原型なので当たり前なのですが、改めてそれはとても豊かな気がします。ホテルの空間は規格化されているからこそ心地よいという面があることは否定できませんが、それでも「ただひとつ」の場所にいることの特別感はとても良いものです。今回の部屋はカテゴリーとしては「プレミア」ですが、部屋の名前はKINOE。松と鶴の欄間。古めかしいガラス。清酒の蔵元の風情ある主屋の客室にただただ酔いしれます。照明やベッドの配置などもその雰囲気を邪魔しないようにうまく考えられていて、センスの高さを感じさせられます。

この部屋には魅力ある部分がたくさんありますが、小さな中庭があるところも気に入りました。小雨が降ったり止んだりするなかで、松の木や小さな岩や苔むした地面がとても趣深い。旅の始まりの天気予報をみたときの憂鬱感がさっと消えていくように、ああ、雨でよかった、と密かに頷きます。

特に外を歩いて奈良観光という気分でもない。なによりもこの空間でただゆったりとした時間を過ごしたい…そんなわけでどこにも出かけずに時間が流れていました。

そういえばチェックインのときに、スタッフの方が、お酒はお飲みになりますか?と純米吟醸の一升瓶とお土産用の袋を用意しながら聞いてくれました。誠に残念なことに私はお酒を飲めませんが、きっと絶対に美味しいのだろう…と少し切ない気持ちになりました。それでは…と、ノンアルコールのジンジャーシロップ(これもまた美味しい)を用意してくれた心配りもまた嬉しかったのでした。

日が暮れてきたので、今日は少し早めにお風呂に浸かることにしましょう。バスルームは最新の設備にリノベーションされており、水圧も十分で心地よい。檜の匂いもとても良く快適そのもの。残してほしい部分はしっかりと残している一方で、現代的な快適性もしっかり押さえている。その絶妙なバランスの良さも是非とも評価したい部分でもあります。

この快適なバスルームをさらに特別なものにするのが、冷蔵庫でしっかり冷やされている酒粕。もちろんこのホテルの元になっている奈良豊澤酒造の「豊祝」のものです。あったかいお湯にこれをしっかりと入れて、日本酒の香りと檜の香りに包まれる至福の入浴のとき。これはたまりません。バスアメニティとして用意されているSILMOREの滑らかな質感や淡い香りもこの幸福な時間を高めてくれるのに一役かっていました。これはこの時間のためだけにでも再訪したいほどと思ってしまいます。

ちなみに冷蔵庫には瓶ビールのほかに、奈良豊澤酒造の輝ける日本酒の数々が用意されており、追加料金なしで自由に飲むことができるようになっていました。お酒の好きな方はこれだけでも相当楽しめるのではないでしょうか。私はこういうときほどアルコールを受け付けない体質であることを悔しく思う時はありません(もっとも美味しいフルーツジュースなどもあったので、それはそれで大満足したことも合わせて強調しておきたいと思います)。ならまち周辺で買ってきた和菓子やお弁当などを食べて部屋でゆっくりしました。

ふと外を見ると雨は止んでいました。ちょっと中庭に出てみました。外からみると、あたたかい灯りがとても綺麗。この部屋にはテレビもありません。静かな夜。畳も障子もない大都会の鉄筋コンクリートの住まいから来ると、築100年を超える古い建物のあたたかさがとても優しく感じられます。私は決して鉄筋コンクリートの住まいを否定するわけではなく、むしろその堅牢性や快適性に対してじつに肯定的なのですが、それでも歴史を語る古いものには浪漫を感じずにはいられません。

静かすぎて逆に落ち着かないのではないか…そんな危惧さえしたほどでしたが、実際はその逆でした。

早く寝たから早く起きた。日の出と共に目を覚ましたので、奈良公園まで散歩してみました。ほとんど誰もいないけれど、鹿はのんびり歩いている。私は早朝の観光地が好きです。昨日の雨とは打って変わって太陽が降り注いでいました。有名な寺院のほとんどに入ることはできませんが、別にそれでまったく良いのです。ただ奈良公園を歩いて、ならまちの古い建物に帰る。なにげないけれど、そこにはたしかに物語がある。5月の空も良いけれど、一年中どんなときでも感動するような気がします。

ホテルに戻るとほぼ朝食の時間。高い天井の梁が印象的なレストラン「ルアン」からほのかに良い匂いがしてきます。朝食の量は個人的にはちょうど良いくらいでした。大和野菜やだし巻き卵、古代米などいにしえの日本からのつながりを感じさせる優しい味わいの朝食です。特筆すべきは酒粕汁。味噌汁ではなくて、酒造らしさのあふれる逸品です。地物の野菜とお酒の香りの相性が素晴らしくて、私には珍しくお替わりをしたほどです。最後にお茶を飲んで部屋に戻ります。

昼頃のチェックアウトまではもうしばらく部屋でゆっくり。太陽が降り注ぐと中庭もこの部屋も違った表情を見せてくれるような気がしました。それと同時にすっかりこの雰囲気に魅せられ、どこか気持ちの焦りのようなものもすっきりとして、まさに「整った」ような心地になりました。

こうして私はすっかりNIPPONIA HOTELSへの印象をよくしたのでした。こうして「日本的な懐かしいあたたかさ」の魅力にすっかり捉われた私。

いわゆる伝統建築のみならず、このあとは名古屋にあるレトロなタワーホテルに泊まり(これもまた別の機会に話したい)、そのあとも本箱を揃えた小さな温泉で読書したり(これもまた別の機会に…)、江戸時代の商家建築と北欧家具のマリアージュを楽しんだり(これもまた…)、と、およそ、本当に神経を擦り減らしているのか、意外とこんな状況を楽しんでいるのか、自分でもわからなくなるときもありますが、人間の心なんてそういうものでしょう。ただ確実に明確に言えるのは、いまの私が、そういう場所を求めている。そんなわけでつい先日もうひとつのNIPPONIA HOTELにも泊まってみたのです。

NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道

おそらくNIPPONIA HOTEL奈良ならまちだけを取り上げたのでは、十分にこのホテルグループの全容を捉える魅力を伝えることはできないと思います。もちろんもうひとつ取り上げたからといって、それで良いというわけでもありません。つまり、それだけ、ホテルによって性質が異なるのが、NIPPONIA HOTELSの特徴と言えるのではないかということに尽きます。少し見方を変えれば、日本に残る古い建物にはまだまだたくさんの可能性が伏在しているということかもしれません。

そんなわけで6月のある日。私はまたどんよりとした空模様の大阪にいました。難波駅から赤い色が印象的な南海電鉄の特急「こうや」号に乗って出発です。私はそれなりに歴の長い鉄道ファンだと思うのですが、まだまだ乗ったことのない面白い列車というのはあるものです。ズームカーといわれる一連のシリーズの南海高野線の列車。大都会からニュータウンを抜けて、田園風景、そして急坂とカーブの連続する山岳路線へ…それがわずか1時間半ばかりのうちに体験できてしまうという景色の移り変わりの豊かさにすっかり魅入ってしまいます。

特急「こうや」号の終点である極楽橋駅からケーブルカーに乗り継いで、ものすごく急な坂をのぼると高野山駅に到着。寺院風のレトロな雰囲気の駅舎です。じつはチェックインの時間には早かったので少し足を伸ばしたのですが、そうかといってこの広い聖地を巡るにはあまりにも遅すぎる。そんな変な時間にここに到着したのでした。端的に今日滞在するホテルの雰囲気をより深く感じるためにとりあえず南海線の終点までなんとなく来てみたというのが実際のところだったのです。

山の天気は変わりやすい、とは昔から言うもの。天気予報は雨で、この駅に着いた時の空は晴れで、駅舎の上にある展望台まで上がると空はほどなく雲に包まれていったのです。高野山の駅舎も歴史がありそうですが、この展望台の絶妙な古さとパノラミックな展望もまた素晴らしい。こんなに高いところまで鉄道で上がってこられるのだ、という感動があります。さて、かなりホテルの話題から遠回りをしてしまったのですが、そろそろ山を降りて、今日の滞在先に向かうことにしましょう。

極楽橋駅から難波方面に戻る列車で高野下駅で下車。おそらく鉄道の話ではじめたので、また途中下車して「鉄分補給」でもしたのか、と思うかもしれません。半分正解で半分違います。この駅舎こそが本日のホテル。NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道です。先ほどのならまちのテーマが「日本酒」ならばここはずばり「南海電車」がテーマ。鉄道好きでホテル好きの私にとっては夢のような場所です。

構内踏切を渡って、無人改札を抜けると、わずかふた部屋しかないホテルが現れます。といってもチェックインはオンラインで行うので特に手続きがあるわけでもなく、そのまま部屋に入れます。部屋の名前は天空。列車のヘッドマークのような部屋のサインが旅情をかきたてるし、おそらくもともと駅員さんが集札などの業務に使っていた部屋と思われる場所に入っていくのはなんだか不思議な感覚がするものです。さっきまで乗っていた列車が金属音を響かせて山を降りていく音がしました。

広めの部屋と狭めの部屋があるうち、今回は狭い方の部屋を選びました。しかしこの狭い中に色々と鉄道の要素が詰め込まれていて、なおかつ客室としての快適性を損なわない絶妙なバランスが実現していました。この駅舎は大正時代に建てられたものですが、壁紙や窓枠などの補修も最小限にとどめられており往時の趣がしっかり残っています。運転席の椅子があったり、通信用電話があったり…あえてこと細かなリポートは控えますが、鉄道の要素がたくさん散りばめられたユニークな部屋です。

ときおり踏切の音や高野線の電車が出す甲高いレールの音が聞こえます。列車が真横を通ると、部屋にもその振動が伝わってきます。神経質な方には勧められないものの、こういうところも個性と思えるならば、山を登る鉄道の旅情をじんわりと感じられるはずです。

小雨は降っていましたが、少しだけ駅の外にも出てみました。周囲は落ち着いた山間の集落。駅のすぐそばを清流が流れていてその水音にも癒されます。赤い屋根と白い木の壁のレトロな駅舎はどこからみても本当に趣深いものです。それとともに、こんな場所をホテルにしてしまった目の付け所の斬新さに感動します。

かつて私の住んでいた町にも古い洋館があって、ある人たちは「おばけ屋敷」と言っていましたが、その堂々たる威容に私は心惹かれていました。ところがある日のこと、工事車両が入ってきて、あっという間に解体されて、跡地には集合住宅が建つことになりました。それ自体はまったく都市空間のなかで自然に起こりうることですし、経済合理性の観点から言えば適切な行動と思いますが、個人的にはどこか寂しい気持ちがしたものです…どうしたらこういうあまり注目されないけれど古くて趣のある建物が残るのだろう、とぼんやり思ったのでした。私にはあまりにも無力でしたが、こうしてホテルとして立派に機能している姿をみていると、なんともいえない明るい気持ちになるものです。古い酒造所や民家や駅舎や…いろいろなものを保全・活用して、ユニークなホテルとして維持しようとしているNIPPONIA HOTELSを勝手に応援したい気持ちさえも芽生えてきたのでした。

夜になりました。乗降客数の多い駅というわけではありませんが、この時間帯になると、ぽつぽつとこの高野下駅を終点とする列車も到着するようになります。自動改札機を通って家路を辿る地元の人たちの様子も見えます。暗闇の中で出発信号機が赤から青に変わると列車が走り出し、鉄の擦れる音が聞こえて、信号機は再び赤に戻ります。毎日変わることなく繰り返される光景。ある人にとってはまさに参詣鉄道として、しかしある人にとっては日常の足として、高野線のさまざまな姿を眺めながら、私はここに一晩泊まるわけです。ついつい窓の外を眺めて、走りゆく列車を眺めてしまいます。

集札口があった場所に配置されたデスクには、電車に取り付けられていた速度計や圧力計がここに置かれています。ヘミングウェイの短編集や椎名誠の本が置かれ、さらに古い時刻表なども置かれていて、静かな読書の時間もいいかもしれません。外はまた雨が降ってきたようです。雨の音と鉄道の音。それ以外には静かな部屋の中。こんな非日常がまだまだある。そのことに静かな感動を覚えていました。

雨のためにぼんやりとした光と鉄道の走行音に目覚めた朝。天気予報では雨足が強まって電車も運転見合わせの可能性があるとのことだったので、隣駅で食べられる朝食(往復券が部屋に用意されています)は残念ながら今回は食べられませんでした。無人駅とはいえ、巡回に来ている鉄道員の方も駅にきていて、多くの人に支えられて鉄道が動いていることを改めて感じさせられます。普段は駅員さんと会話するようなこともないのですが、ここでは不思議と挨拶して、一言ふた言くらいの世間話ができました。そしてチェックアウト。鉄道にはじまり鉄道に終わるユニークな1泊2日でした。

NIPPONIA HOTELS 初心者として

表題にそんなことを銘打っておきながら、ホテルステイに初心者も上級者もない、と私は思います。でもあえてそんな表現をしたいのは、それほどなにかふたつのNIPPONIA HOTELの滞在はホテルという体験における「あたらしい」ものであると強く感じたことによります。もし私たちがラグジュアリーホテルに泊まる理由のひとつを非日常の体験に求めるのだとしたら、まさにここにはそれがあります。そしてさらに面白いには、奈良と高野山では雰囲気も体験の手触りもまったく異なりながら、どこか「日本的な懐かしいあたたかさ」という緩い枠組みで結びついているように思えます。日本にもまだまだ掘り起こされていない魅力的なホテルがまだまだたくさんあるはずだ…その広がりの豊かさを思うとき、私は底知れない嬉しさを覚えるのです。

気づいたら中級者になってしまうかもしれない。でも初心者としての感性を不断に刺激されるような、そんな無限の可能性も感じられる。ホテルのみならず部屋のひとつひとつにも物語を感じるし、景色の印象や旬の食材も変わる日本の四季と組み合わされば、さらに世界は広がるでしょう。そういうホテルに巡り会えたことは私にとって大きな幸せです。今月を終えて、夏本番になっても、それ以降も、またどこかのNIPPONIA HOTELに旅してみたい…そんな想像をめぐらせています。

フォローお待ちしています