2023年のホテルステイを振り返る
今年も年末ですね。なんだか慌ただしい一年でした。去年の暮れに「多忙のせいで」という言葉を何度も使いそうになる気がする、というようなことを書いていた気がしますが、案の定、そうなりました。実際にこのブログの記事も相変わらず少なくて、気まぐれに、感動したホテルや書きたくなった思い出を忘れずに記録しておきたいというときに投稿するような状態が続いています。当然のことながら、読者の数も日を追うごとに減っている […]
今年も年末ですね。なんだか慌ただしい一年でした。去年の暮れに「多忙のせいで」という言葉を何度も使いそうになる気がする、というようなことを書いていた気がしますが、案の定、そうなりました。実際にこのブログの記事も相変わらず少なくて、気まぐれに、感動したホテルや書きたくなった思い出を忘れずに記録しておきたいというときに投稿するような状態が続いています。当然のことながら、読者の数も日を追うごとに減っている […]
慌ただしい毎日に忙殺され、もともとの怠惰な性格も災いし、相変わらずの遅筆。「鮮度」や「正確性」が重要となる情報提供ではなくて、このブログに私なりの意義は見つけるならば、自分の生きてきた記録。そしてそれがたまたまホテルであるところに、同好の皆様との交流が見つけ出せたら幸い、とそんなところでしょうか。どのみち更新頻度は驚くほど低いのだから、もういいやと開き直って、思いついたときに筆を取るくらいのスタン […]
まるで旅するように生きてきた5年間でした。なぜでしょう。5年前の10月21日。私の誕生日。その日のことを思い出すと、なんだかたまらなくなつかしい気持ちがします。 5年前の今日この「夜間飛行の見聞録」も誕生しました。じつはこのブログよりも前に「はてなブログ」に投稿していた時代もあるのですが、その時代を知っている方はもはやかなりレアでしょう。過去のことをふりかえるとき、私はいつも、光陰矢の如し、という […]
高松に泊まることになった。思いがけず機会を得た初めての香川県の滞在。せっかくだから瀬戸内海を感じられるような場所に泊まりたいと思っていたのでした。 直島とか豊島とか、小豆島とか、世界の観光客にも大変人気の高い芸術の島にもホテルはあります。でも、人気や知名度の高いところをなるべく避けたい天邪鬼の私はもう少し違う場所を求めていたのでした。そして目に入ってきた屋島のオーベルジュ。屋島といえば源平合戦か太 […]
ひとりひとりとの出会いが特別なのと同じくらい、ひとつひとつのホテルとの出会いは特別だ。だからこそなるべくその空気感を伝えられるように写真と言葉を紡ぎたい。最近の私のそうした思いの宛先はTwitterが中心となってきました。そのTwitterがXになったとき、単に青い鳥を喪失したのみならず、なにかプラットフォームが変わることで途切れてしまう交流があることに不安や寂しさを感じ、なんだかひとりでどんより […]
古い建物にはその時代の「匂い」があるものですよ。どんなにそっくりそのままのものをいま作ったとしてそれだけは再現できないでしょう… それはオーセンティックと言われたりするものかもしれません。しばしば大正ロマンや昭和レトロを再現した場所がつくられることがあります。そういう古き良き時代に対する愛着自体はとても素敵なことだと思うのですが、でもなにかものたりなさを感じてしまうときもあります。 ここで「匂い」 […]
ここ2ヶ月ほどのあいだに私に直接お会いした方はおおよそ、私が口々に「古民家が良い、日本的な景色が良い、古い建物のあたたかさが…」云々と矢継ぎ早に言葉を並べる様子を興味半分、呆れ半分にあたたかく聞いてくださったに違いないでしょう。自覚はあるのです。コロナ禍によって遮られた人流の再開という大きな動向は、私の生活に少なからぬ影響を与えており、海外に行く仕事も再開するようになりました。私は自分自身が国際的 […]
関東の冬は乾いた快晴の日が多い。あの日の夜も空気は乾いていて、星が綺麗に見えていて、なんだかぼんやりと海を眺めたい気持ちになったのでした。戦前から避暑のための別荘地として親しまれた熱海は、高度経済成長期あたりには新婚旅行の聖地のひとつとなり、社員旅行の王道でした。そんな時代の温泉地の名残をいまに伝えつつ、ゆっくりと変化を遂げつつあるこの街。熱海パールスターホテルができたり、他方でラグジュアリーコン […]
佐藤愛之助、生まれはロンドンから少し北にいったクラプトン。その珍しい苗字がのちの彼の運命をどこまで決定的なものにしたのかについては議論の余地があることでしょう。いまよりもずっと社会的な流動性の低かった時代のこと、オックスブリッジでの学位取得が困難であることを見越して、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンを優秀な成績で卒業した彼は、遠い異国の地を心に抱いて海へと船に乗り込み、公使館の通訳生として横浜の […]
毎年、大晦日になると、私はその年に撮った写真を眺めます。 今年のはじめにこうしたいと思っていたこと、思い悩んでいたこと、願っていたこと…解決したこともあれば、積み残したこともあります。 ホテルステイを生きがいにしている者にとって、そうしたすべての想いはどこかのホテルにいた記憶と密接に結びついています。必ずしもそこに宿泊したわけではなくても、食事したり、誰かと会ったり、所用があったり、あるいはなんと […]