CATEGORY

ハイアット

2023年1月 パークハイアットソウル宿泊記

釜山駅からはきらきらと輝く海が見えました。密陽経由でのんびり走っていたKTXは、大邱を出るとスピードを上げて、枯れた山々やいきなり現れる高層ビルの都市を抜けて、ようやくソウルの街まで辿り着きました。現代的でありながら日本の大都市の駅に比べると妙に無機質なプラットホームに降り立って、そのままタクシー乗り場へ。ハイアットまで。でも南山のグランドハイアットではなくて、三成のパークハイアットに。わざわざ運 […]

2023年1月 グランドハイアット東京 宿泊記

想定していたよりもやることが多くて、結局、夕方の5時近くになってしまいました。六本木通りには混沌とした車の列ができていて、乾いた寒気の中に無数の白い排気を放出していました。雪が雨に混じった曖昧な天気のなか、私はハンドルを切って、屋内のループラインをホテルのエントランスへと進んでいきます。 今日は特に冷えますね。そんなことをベルのスタッフに話しつつ、鍵と荷物を預けます。そのままグランドクラブへと案内 […]

2022年11月 パークハイアットシドニー宿泊記 Park Hyatt Sydney

思ったよりもずっと冷たい海風が吹いていた早朝のオークランド。今日のフライトまではまだ十分に時間があるけれど、手配してくれた車がまだ到着しないのでなんだか気持ちが落ち着きません。先進国で最も早く太陽が昇る国。空の明るさが増して、ヴァイアダクトハーバーをジョギングする人たち。当初の予定よりも15分ほど遅れて車がホテルに到着しました。到着したときに空港からホテルまで随分と時間がかかったことともあり、これ […]

2022年11月 パークハイアットオークランド宿泊記 Park Hyatt Auckland

夜の10時近くなってそろそろ搭乗のアナウンスが流れる頃。想像よりもはるかに短い時間で出国の手続きを終えた私は、夜の空港のターミナルでハーブティを飲んでいました。本当はコーヒーでも飲みたい気分だったのだけれど、夜間飛行とカフェインはどこか私のなかで相容れないものがありました。 それにしても寂しいターミナルです。夜の空港には独特の疲れたような雰囲気が漂うものですが、これは昨今の社会情勢の反映でもあるの […]

2022年5月 パークハイアット東京宿泊記 プレジデンシャルスイート

脱力感のある音楽を聴きながら、私の車は新宿の摩天楼に吸い寄せられていきました。何度来ても未知の場所に迷い込んでしまったかのようなホテルの玄関。ダイアモンドのような天窓とシルバーの彫刻に迎えられて、私は今日もこのホテルにチェックイン。パークハイアット東京。私が世界で最も好きなホテルの最も特別な部屋で今日は短い休暇を過ごすことにしましょう。 長い長い廊下を通って、緑の床のエレベーターで51階まで。突き […]

2022年3月 パークハイアット東京宿泊記 ガバナーズスイート

ときどき無気力になる日があります。毎日はそれなりに忙しなく過ごしているはずなのに、なぜか退屈に思えてしまう。出会いと別れ。花が開き、芽吹きだすこの季節は、私たちの心の中にある微細な感性も目を覚ますようです。以前であれば、もっと新しい刺激に対する感性を強く持ったものですが、最近はなんだか鈍くなってしまったような気がしています。それはなんだか寝起きが悪くて、いつまでもすっきりしないままに過ごしているよ […]

2022年2月 パークハイアット京都宿泊記 二寧坂ハウス

春の気配を強く感じるようになってきた3月。私の心は再び京都・東山に向けられていました。もう滞在から1ヶ月。長いような短いような。記憶を振り返り、いまをみつめるとき、私はときどきその言葉が脳裏に浮かんできます。その渦中にいるときには延々と続くように思える退屈な時間。しかし過ぎ去ってしまうと、なにも残っていないように思えてきて、密度は薄く、あっという間だったと思える。そんなあいまいな1ヶ月。この間、コ […]

2022年1月グランドハイアット東京宿泊記・行く当てのないふたり、屋根の上の庭へ

首都高速は今日も決まっていたかのように渋滞。諦めにも似たような表情を浮かべた人たちの車列のなかで、私もハンドルを握っていました。些細なことですれ違い、ああまたか、そう話し合っているうちに元に戻る不思議な関係。はじめて彼女に出会った頃の、純粋で、時に苦しく、時に甘い、あの激烈な感情が推移して、お互いが穏やかにいることこそが幸せと感じるようになったのはいつでしょうか。いつのまにか敬語で話す関係ではなく […]

2022年パークハイアット東京宿泊記・情熱のジャズが響く年越しのニューヨークバーと静かな初日の出と

なんだか季節感のない2021年でした。春の穏やかな日の裏にはどこか気忙しい思いが介在していたし、夏に心を焦がすこともなく過ぎて、愁いの枯れた秋には例年になく寂しさが強かったし、ようやく落ち着くと見えた冬になっても時は師走の候。相変わらず海外に行くこともできず、自分の思う通りになったこともそれほど多くはない。ただ毎日をなんとなくやり過ごしてきてしまったような思いが今更ながら込み上げてきます。しかしそ […]

グランドハイアット東京宿泊記 2021年11月 イルミネーションは遠目に眺めて

唐突にビル・エヴァンスのSunday at the Village Vanguardをかけようと、車のオーディオ装置を動かそうとして、ふと手を止めました。いや、なんとなく今日は違うんだ。突然ぱっと花開くようなGloria’s stepのキラキラした気分を首都高速の渋滞に乗せたくない。しかし悩んでいるうちに結局ホテルにたどり着いてしまいました。バレーパーキングのスタッフに名前を聞かれない […]