プルマン東京田町宿泊記(Pullman Tokyo tamachi)

今回は先日宿泊してきた【プルマン東京田町】についてリポートします。

はじめにプルマン(Pullman)とは、アコーホテルズ系列の高級ホテルに数えられていますが、いわゆる一般的にイメージされる高級ホテルとは少し違った位置にあると考えられます。ちなみに東京には同じ系列の【メルキュール東京銀座】がありますが、基本的にはそちらとほぼ同等くらいの価格設定です。

ちなみにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、アコーホテル系列には高級ラインとしてソフィテル・ラッフルズ・フェアモント・バンヤンツリーといった個性的かつ上質なホテルチェーンが揃っています。また日本にもあるメルキュールイビスといったリーズナブルなホテルもラインナップに入っています。マリオット+SPGやヒルトン、あるいはハイアットなどと比べると日本ではマイナーな部類に入るかと思いますが、ヨーロッパを中心に(アコーホテルズの本拠地はフランスです)幅広いホテルネットワークを持っています。

プルマン東京田町は2018年10月1日にオープンしました。これは田町駅東口の再開発事業msb田町(msbはムスブと読むそうです)となぎさテラスに連動しています。ホテルも開業したばかりでの宿泊であったために今回の執筆時点ではまだ周辺も開発途中でした。これから徐々にレストランやカフェなどが周囲に増えてくるはずです。伝統的に田町(三田)エリアというと硬派なオフィス街という印象なのですが、これから少しずつその印象も変わってくるのかもしれませんね。

ホテルの雰囲気

今回は(今回も)自家用車にてチェックインしました。冒頭の写真は田町駅出てすぐのところの連絡通路ですが、このホテルには車寄せもしっかり用意されています。

かなりシックな雰囲気です。奥の鮮烈な赤が目を惹く場所にはベンチが置いてあります。

全体的に「黒」が際立つエントランスです。立体的にベルデスクの雰囲気なども相まって、なかなかクールな印象を与えますね。ここからエレベーターでロビーエリアに向かいます。

車寄せの「黒」とは打って変わって明るい雰囲気のロビーです。ちなみにこちらには電源付きのテーブルなどもあり、こちらでPCやスマホを充電しつつ、読書や仕事をしている人をちらほら見かけました。

ロビーの奥の方にはウッディな卓球台もあります。実際にこれで遊ぶ人がいるのかはわかりませんが、ちょっと遊び心があって好ましいですね。

壁のサインもこのような雰囲気。

少しだけ日本を感じさせる演出がされています。しかしこれもあまり過度な感じはせず、全体的にシックな雰囲気はよく保たれています。

フィットネスエリア

フィットネスエリアは最上階にありなかなか眺望は素晴らしいです。ちなみにJRの線路や田町駅が窓下に見えるので、行き交う新幹線や通勤電車などを眺めることができます。

ただし設備は最低限のものです。かなりコンパクトなフィットネスセンターであるといえましょう。

エグゼクティブラウンジ

今回はラウンジアクセスがついている客室だったので、チェックイン・チェックアウトも最上階の【エグゼクティブラウンジ】で行います。

ラウンジはこのような雰囲気です。かなりこじんまりしていますが、私の滞在中はほとんど誰も利用していなかったので静かで快適でした。

反対側にはアルコール含むドリンクサービスやフルーツなどの軽食が用意されています。

面白かったのがこのオレンジジュースマシーンです。下の冷蔵庫にキンキンに冷えたオレンジが入っており、これを上の機械に3個ほどいれるとその場で搾りたてのフレッシュオレンジジュースが出来上がるという仕掛けになっていました。

実際かなり美味しかったです。ラウンジの方によると、子どもが喜ぶかと思って導入したものの実際はむしろ大人の方が喜んで使っているということでした。

ナッツやプレッツェルは日中のあいだずっと提供されています。

午後3時くらいになると焼き菓子が提供されます。ここのカヌレ(左端)などはしっかりとした味で特に美味しかったです。

夕方17:00からはイブニングカクテルタイムとなります。ワインやビールの他にもウイスキーやリキュールなどが用意されていました。私は飲めませんが、ウォッカに先ほどの機械で絞ったオレンジジュースを入れて飲む方も多いそうです。

またキッチンからはこのようなカナッペの提供があります。

こちらのエグゼクティブラウンジは(現在のところは)利用客もかなり少なくて、コンパクトな空間でゆっくりとくつろげます。スタッフも大変感じの良い方が多く好印象でした。

ちなみにこちらのラウンジでは朝食も提供していますが、その情報については次の客室に関する記事で一緒にご紹介いたしますのでもう少々お待ちください。

ホテルの評価

最後に評価ですが、価格に見合うだけのサービス以上のものを提供していると優良なホテルといっていいでしょう。

サービス面

まずサービス面ですが、きわめてフレンドリーかつ積極的なスタッフの方が多い印象です。このあたりのコンセプトは(ハイアット基準で申し訳ありませんが)、アンダーズ東京やハイアットセントリック銀座といったライフスタイルホテルに近いものがありますが、その積極性はかなりのもので、エレベーターでもラウンジでもとにかく会話が生まれるほどでした。このあたりの距離の近さは好き嫌いが分かれるでしょう。ちなみに私は今回はひとりだったせいもあるかもしれませんが、このように積極的に(しかし嫌ではない程度に)会話を投げかけてくれると、気持ちよく過ごすことができたように思いました。

なおホテル自体がまだあまり認知されていないためか、日本人にはほとんど出会うことはありませんでした。そのような状況のためか、ほとんどのスタッフの方からはいきなり英語で話しかけられましたし、ハウスキーピングやルームサービスの電話も英語で応対されて少々驚きました。もちろん日本語は使えますが、田町というオフィス街にあって、ちょっと隔絶された空間のような感覚になりました。

ハイアッターの思い出としては、オープンしたばかりの頃のアンダーズ東京でも似たような体験と感覚を持ちました。ルーフトップバーがあったり、スタッフの応対のカジュアルさなどコンセプトもどことなく雰囲気が似ています。

ハード面

とても前衛的な雰囲気ですが、突き抜けすぎないバランスの良さを実現したインテリアコードのホテルです。完全に私の主観ですが、(特にフランス系の)アコーホテルズのホテルはこうした空間づくりがとても上手だと思います。ハイアットであればハイアットセントリック銀座を少しビジネスライクにした感じ。マリオット+SPGであればモクシー錦糸町をもう少し落ち着かせた感じといえばなんとなく伝わるでしょうか。

また通常の客室はバスルームがなくシャワーブースのみという割り切り方やベッドの硬さなど、ちょっとくつろげないという方もいるかもしません。そういう意味では必ずしも万人受けするわけではありません。

→私ならパートナーとのんびりするような旅行ではまず利用しませんが、ひとりで仕事するための宿泊などであれば積極的に利用したいと思いました。

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