さきほどハイアットのロイヤルティプログラムであるWorld of Hyattが、世界的な小規模ラグジュアリーホテルチェーンのSmall Luxury Hotels(以下SLH)とのポイント提携を開始しました。現在のところ12月6日以降の予約から受け付けているようです。
今回の記事は英語版の翻訳をまとめた内容をお伝えします。ただし、いまのところは予約内容も限定的なのでいくつか注意すべき点もあるようです。そのあたりについてもお伝えしていきます。
特典の内容
まずは気になる特典の内容ですが、次のようになるとのことです…
- 1USドルあたり5ベースポイントの付与
- ポイントによる特典宿泊が可能
ポイントの利用については、従来のWorld of Hyattからの予約と同じ感覚で利用できるようですね。これは単純にホテル選択肢が増えてハイアット修行がますます楽しくなりますね。また上級会員については、ランクに応じたボーナスポイントも付与されます。しかしさらに注目すべきは以下の特典でしょう…
- 無料の朝食(コンチネンタルブレックファスト)
- 無料のWiFi
- 12:00pmからのアーリーチェックイン(空室状況による)
- 2:00pmまでのレイトチェックアウト(空室状況による)
- 1カテゴリー上への客室アップグレード(空室状況による)
World of Hyattのメンバーであれば、メンバーのランクに関係なくこれらの特典がついてくるとのことです。無料の朝食やレイトチェックアウト、客室アップグレードなどが平会員でももらえるというのは、他のロイヤルティプログラムでもまず見かけない、かなりの優遇措置だと思われます。
なおこうした特典を受けるためにはHyattの公式サイトから予約する必要がありますので、気をつけたいですね。
さてここまでの内容をみてみると、かなり素晴らしい提携プログラムが開始されたと思われますが、いくつかの気をつけるべき点がありますので、その点を説明していきましょう。
利用できるホテルに限定あり
今回の提携で利用できるSLHのホテルには、利用できるもの(Participating)とそうでないもの(Excluded)があるようです。後者の利用できないホテルについては、上記の宿泊特典はおろか、ポイントの獲得や利用もできないとのことです。
また2018年12月の予約開始時点では54件のSLHホテルしか予約できません。ハイアットによれば、徐々にSLHのホテルを利用できるもの(Participating)に加えていくとのことなので、こちらは引き続きチェックしていく必要がありますね。
ちなみに現在のところアジアではわずかに以下の5件のみです…
出典:https://www.hyatt.com/promo/small-luxury-hotels-of-the-world?icamp=woh_tiermsghome_slh_en®ion=Asia
マレーシアのパンコールラウト・ガヤアイランド(コタキナバル)・ランソンプレイス(クアラルンプール)・エディソン(ペナン島)と上海のスコータイ…残念ながら、いまのところ日本のホテルは加入していません。今後の展開に期待したいですね。個人的には伊豆高原のABBAや沖縄のザ・テラスクラブ、東京の東京ステーションホテルなどは特に加入してもらいたいと強く願うものです。
その他の注意すべき点
まずハイアットのWorld of Hyattにはいくつかの無料特典がありますが、これらはすべて使えるのでしょうか。またこのプログラムの特徴のひとつである食事やスパの利用でもポイントが貯まるのはSLHホテルでも同様なのでしょうか。以下にまとめてみました。
- カテゴリー対象の無料宿泊特典のみ利用できる
- ポイント+キャッシュの利用はできない
- 全ての客室アップグレード特典(スイートアップグレードなど)は利用できない
- SLHでの食事やスパではポイントは付与されない
まず無料宿泊特典についてですが、これはカテゴリー(1~8)を対象にしたものであれば利用できるようになっているようです。しかしスタンダードルーム無料宿泊特典の場合には対象となる客室に制限があるかもしれないという但し書きがされています。またWorld of Hyattに加盟する5ブランドに滞在すると得られる無料宿泊特典の対象からは外れているので、SLHホテルにいくら宿泊しても滞在ブランド数を増やすことはできません。あくまでもこの特典はハイアットホテルに限定ということですね。
次にポイント+キャッシュの滞在はできません。ハイアットの予約ではこれはかなり便利で私もしばしば利用するのですが、SLHには適用されないようですね。またWorld of Hyattには年4回のスイートアップグレード特典や、クラブルームアップグレードの特典などがありますが、これらは一切利用できません。ただしSLHホテルに滞在すると1カテゴリー上の客室へのアップグレードはされるようです。
最後に、個人的にこれはちょっと残念なのですが、SLHホテルで食事をしたり、スパの利用をしたとしてもポイントが付与されることはありません。また宴会や会議の利用も同様です。ハイアット系列(グランドハイアットやアンダーズ)であれば、食事やスパの利用でもかなりポイントを稼ぐことができるので、このあたりは重宝していたのですが…。
さて、いかがでしょうか。
個人的には期待していたよりも内容は満足のいくものではありませんでした…しかし、それでもハイアット修行にとっては選択肢が増えることは間違いありません。またSLHの個性的なホテル巡りも楽しいものでしょう。
まだまだ運用が始まったばかりなので、これから対象となるホテルも増えるでしょうし、カテゴリーの整理や特典の充実なども期待できるかもしれません。引き続き期待を込めて展開を見守りたいと思います。