ホットクと蛸とパークハイアットと〜ショートトリップ to 釜山(2)

前回に続いて釜山のショートトリップです。

韓国第2の都市であると同時に、広安里や海雲台といったビーチリゾートを擁する観光都市でもある釜山。同じ港町でも香港ほどにはごみごみしておらず、かといって、単なる港町として括るには、あまりにも賑やかな不思議な魅力のある町。今回はパートナーと一緒に1泊で釜山に行ってきました。第2弾のこの記事では、ローカルな食事を堪能しつつホテルに向かうまでをリポートしてまいります。

南浦洞で絶品屋台をめぐる

釜山の代表的な繁華街のひとつである南浦洞(ナンポドン)。百貨店から市場まで、ローカルから観光客まで、様々な人・ものが集まり、この町でも最も活気に満ち溢れたエリアのひとつです。ロッテ百貨店で荷物の一時預かりをしてもらった我々はこの市場のあるエリアを散策することにしました。

ここは地下鉄1号線のチャガルチ駅の7番出口からほど近いBIFF(Busan International Film Festival)通りです。

韓国の夜の繁華街というと、この極彩色のネオンが目に鮮やかという印象が強く残ります。外は海風が吹いてなかなかの寒さなのですが、それに負けじと行き交う人々の熱気が交錯します。この通りにはドラッグストアやファストフード店などと共に屋台がずらりと並んでいます。

絶品のホットクを食べる

はじめて私がこの町を訪れたときに、私のパートナーに教えてもらったのがこちらの屋台。ホットクと呼ばれる独特の油であげた甘い餅のようなものを作っています。この店はローカルにも人気のようでちょっとした行列ができていますが(せっかちな人が多い印象の韓国で、行列ができるということは期待が高い)、店員の人の手際がきわめてよく、さほど時間はかかりません。

このようにシンプルに紙コップに挟んで渡してくれます。

外はさくさくしており、中はもちもちしているというコントラストの食感が楽しいです。しかしとにかく熱いので火傷には注意。特徴的な二重の食感を味わっていると、織り込まれた数種類のナッツが、一粒一粒、個性を主張してきて、深いコクを醸し出します。そこに黒糖の優しい甘みが加わります。

オーソドックスなのはこのナッツ黒糖味ですが、もうひとつ是非とも食べておきたいのが、【モッツァレラチーズホットク】です。こちらも特徴的な二重の食感を満喫できるとともに、特有のクセもなく、ただまろやかにとろけるチーズが、トロリとした蜂蜜の幸福な甘さと混ざり合い、柔らかな満足感を得られるもの。

どちらも価格は130円ほどですが、南浦洞を歩くのであれば、必ず立ち寄って食べたいほどの絶品です。

寒風の中のオデンで暖まる

吹きすさぶ風の冷たさが身にしみたときに、暖かいものを食べるときの幸せはなんともいえず良いものです。日本にも「おでん」はありますが、こちら韓国にも「オデン」があります。

シンプルに魚の練り物を串に刺して、出汁の効いたスープの中で煮込んだものです。類似の料理はアジア全域に見られるものですが、やはり微妙な違いがあり、その違いを食べ比べてみるのもまた楽しいものだと思います。こちらは出汁が魚介系の素朴なものですが、唐辛子が入った韓国醤油につけて食べると、ピリッとしまった味わいとなり、冷えた体がじんわりと温まっていく実感を得られます。

オーセンティックな高級レストランも大好きだけれど、プリミティブかつストレートなこういう味わいはまた格別の良さがあるものだと改めて思います。

釜山の蛸料理を堪能する

言うまでもなく釜山は漁港の町であるから、韓国の中でも新鮮な海産物に恵まれた地域といえます。その豊かな海の恵みを用いた料理を出す名店がいくつもあり、ヘムルタン(海鮮鍋)などの候補もある中で、我々は蛸料理の名店を探すことにしました。あれこれ検討したのですが、パートナーが見つけてくれた、今回も滞在するおなじみパークハイアット釜山近くのお店に足を運んでみることにしました。

こちらセンセンナクチ(생생낙지)というお店です。我々はタクシーで行きましたが、地下鉄のセンタムシティ駅9番出口からもほど近い場所にあります。

あまりガイドブックなどには載っていないようなのですが、場所も便利で清潔感があり、雰囲気も適度にローカル感があるというお店です。なお店名にある「ナクチ」とはテナガダコのことです。

着いた時間が少し遅めということもあるせいか、やや閑散としていますが、特に不人気という訳ではなさそうな気がします。

メニューはこのようになっています。鍋物など中心にいくつかあるのですが、強くおすすめしたいのが、名物のナクチポックン(낙지볶음)です。値段は2人前で2800円程度と比較的リーズナブルです。また万人受けはしませんが、生きたままの蛸をごま油や塩で和えたサンナクチも危険な美味しさです。

こちらがそのナクチポックン(タコの炒めもの)です。

見た目通りの刺激的な辛さですが、栄養豊富で新鮮なタコと一緒に炒められた野菜のシャキシャキとした食感と醸し出される甘みが絶妙なバランスを取っています。ふわりとゴマの香ばしさも薫り、噛みしめるほどに味わいが深まっていくタコ。そしてこの炒め物の下には麺が入っており、これを和えながら食べていきます。

タコから出る味わいと野菜の旨味が濃厚に絡み合った麺はまさに絶品といえます。しかし刺激的な辛さがあるので、一緒に運んでくれるご飯も口にするようにしましょう。

パークハイアット釜山

買い物と食事を済ませた我々は、海雲台の東の方で少し夜の散歩をしたり、カフェでのんびりしてから、いよいよ今回の宿泊先に向かうことにしました。

このイルミネーションのオブジェと堅牢な石造りの壁が印象的なロビー。おなじみのパークハイアット釜山にまた戻ってきました。ここは去年いくつもホテルに宿泊する中も、特にコストパフォーマンスに優れ、またクオリティの高さにおいても卓越していたために、必ず再訪したいと思っていたところです。

ロビーの周辺にはこのようにパティスリーも営業しています。今回も前回に引き続きあまり余裕のない日程だったので、ここを利用することはありませんでしたが、このエリアの富裕層らしき人たちが買い物をしていく様子をみることができました。フロントがある上層階ではアフタヌーンティーなども行なっており、おそらくハイソな場所として認識されているのだと思います。外国人よりもローカルの利用が多いのも印象的です。

釜山でも指折りのロマンティックな夜景を見られます

客室にいく前にさっぱりとしたものが飲みたくなって、31階にあるLiving Roomに立ち寄りました。ここはディナーは午後11時まで、そして併設されているバーは午前1時(週末は午前2時まで)空いているので便利です。またここは釜山のランドマークのひとつである広安大橋を望むことができるロマンティックな雰囲気で、しかもさほど広さもなく落ち着くので、数組のカップルがデートに訪れていました。

窓側の席に腰かければ、鮮やかにライトアップされた広安大橋の光が、冬の釜山の海に霞んで、とても幻想的。そして遠くには広安里や西面方面のあかりが夜を焦がしています。夢か現かの心持ちでゆったりとした時間を過ごしていると、余計なことやわずらわしいことが、どこかに消えていってしまうような感覚を得ます。

そろそろ客室に向かうことにしましょう。

Living Roomを後にした我々はいよいよ客室に向かうことにしました。

今回もWorld of Hyattのグローバリスト特典で「ファミリースイート」にアップグレードされました。この客室の特徴としては、キングベッドの横にシングルベッドが置いてあり、家族連れでもゆとりのある滞在ができるところです。全体的にゆとりのある角部屋で、ダブルシンクのベイシンを備えたバスルームも広く、とても快適です。またデザインを手がけたスーパーポテトのセンスが光る空間演出は見事なもの。
ピシッとセットされたベッドに横たわれば、あとはゆっくりと休むのみです。寝心地はやや硬めのため、好みは分かれるかもしれませんが、疲れにくいような絶妙なバランスに調整されていると感じます。
翌日はもう少し周辺を散策することにしました。その様子はまた次の記事にてリポートしてまいります。
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