ハイアットリージェンシー京都宿泊記(2)〜グローバリスト特典と朝食情報

前回はハイアットリージェンシー京都の客室をリポートしてまいりました。今回はその他の側面にも光を当ててまいります。

こちらのホテルはプール付きのフィットネスや魅力的なスパ施設はなく(どちらも設備としては簡易的なものだと思います)、またホテル全体に特に強いテーマ性を感じるようなものでもありません。そういう意味で、ホテルステイそれ自体をそれほど楽しめるという性質の場所ではありませんが、しかし和モダンのシンプルなインテリアは好ましく、京都の街を楽しみながら、快適に過ごすことができることができると思います。

今回は前半でWorld of Hyattのグローバリスト会員特典についてご紹介し、後半で朝食の様子をご紹介します。そして最後に客室を含めたこのホテルの私流の評価をしてみたいと思います。

グローバリスト特典について

ハイアットリージェンシー京都のグローバリスト特典ですが、ハイアットの標準である16時までのレイトチェックアウトや客室アップグレードなどの基本的な特典がついてきます。ただし気をつけるべき点がいくつかあります。

まずこちらのホテルは、World of Hyattの特典として合計4回分が付与される「スタンダードスイートへのアップグレード」の対象でありません。しかし私はご厚意でスイートルームにアップグレードされたことはあります。こちらのホテルのスイートルームは檜風呂が備え付けられた優雅なバスルームや、和室形式のリビングルームが特徴的で、低層階のために抜けるような眺望はありませんが、中庭の枯山水をはじめとした京都らしい風情を感じさせる部屋でした。

それからこのホテルにはリージェンシークラブラウンジがありません。その代わりとして、館内のどのレストランやバーでも利用可能なワンドリンクサービスがあります。このホテルのレストランには以下のようなものがあります。

ハイアットリージェンシー京都のレストラン・バー

  • ザ・グリル(ステーキ&シーフードグリル)
  • トラットリア・セッテ(イタリア料理)
  • 東山(日本料理)
  • Touzanバー

グローバリスト特典のワンドリンクサービスは、これらのレストラン・バーで利用することができるのですが、私のおすすめはTouzanバーです。もちろんホテルのディナーの際に利用するのもいいのですが、Touzanバーではこのホテルオリジナルのドリンクを堪能することができます。

アルコールを嗜まれる方はもちろんのこと、私のようにアルコールを飲まない人にとってもこちらのバーは魅力的です。なぜならTouzanバーにはオリジナルのモクテルの用意もしっかりされているからです。

なお今回の滞在ではディナーもこちらのホテルに併設されている日本料理の「東山」で取ることにしました。こちらも洗練された雰囲気の素敵なレストランです。

オーダーしたのは寿司懐石のコース。季節のおすすめに加えて、江戸前とは少し異なる美味しい寿司が楽しめるのが特徴です。京都にはもちろん街中にも魅力的なレストランが数多くありますが、質の高い日本料理をほどよくカジュアルかつ洗練された雰囲気のなかで楽しめるのはやはり良いものです。

朝食について

ハイアットリージェンシー京都の朝食は「ザ・グリル」にてブッフェスタイルで提供されています。

ロビー階にあり、枯山水の中庭を見下ろす位置にあるこちらのレストランは、夜の雰囲気もいいのですが、やはり朝の光の中にあるときがもっとも素敵な時間帯だと思います。ブッフェの内容としては特筆すべきものはさほど多くはありませんが、いくつかオーダー形式で注文することができるものもあります。

オムレツやフレンチトーストなどが選べますが、私はパンケーキをお願いしました。フルーツが乗っていて色合いは豊かですが、味は特にはっとさせられるようなものではありませんでした。

むしろ「ザ・グリル」の特筆すべき内容はこの石窯焼きの厚切りのレッグハムにあるのではないかと思います。これはブッフェ台の中央付近でコックにお願いすると焼いてくれるのですが、炭火の香ばしさと肉厚のハムに濃縮されたまろやかな甘みと心地よい塩気がくせになります。付け合わせのマスタードと一緒に食べて、かなりボリュームがあるのですが、2度3度とおかわりをお願いしたくなるくらいのものです。こちらのレッグハムはオープン当初からあったかと思います。

さてこちらの朝食ですが、内容としてはコンチネンタルブレックファーストとして必要十分な内容であるし、石窯のレッグハムをはじめとした魅力ある特別メニューもあるため、満足度の高いものです。しかしひとつだけ気になったことがあります。

こちらハイアットリージェンシー京都は観光に良いシーズンともなると、かなり混雑するようになります。しかしザ・グリルのスタッフは全体にまで目が行き届いていないように思われました。閉口したのは粗相があってもそれに気づかない(ふりをしていた?)ために、特に謝ることもなく、忙しくどこかに行ってしまったことです。もちろん個別具体的な状況もあるので、このことを一般化して不満を述べることはできませんが、なんだか行き届いていない印象を持ってしまいました。

ホテル全体としては素晴らしいのですが…

振り返ってみると、数年前に宿泊したときも、このザ・グリルのスタッフが朝食のときに不親切な対応をされたことを思い出します。それについても丁寧なフィードバックをホテル側にしたのですが、いまひとつ生かされなかったのかもしれません。ハイアットリージェンシー京都の全体としてはスタッフの方々の質は高いと思います。特にフロントやベルデスクの方々は愛想もよく、要望をしっかりと受け止めてくれる安心感があります。しかし(それだからこそ)ひとつの体験でホテル全体の印象を悪くしてしまうのはあまりにも惜しいと感じるものであります。

さて、このような全体的な印象を元にして、ホテル全体に対する私の印象を述べたいと思います。

ハイアットリージェンシー京都の印象

ハイアットリージェンシー京都のオープンは2006年ですから、京都の外資系ホテルとしての存在感はすでに確立したものとなっていると言っていいでしょう。やや時を同じくするウェスティン都ホテル京都が誕生したのは2002年ですが、あちらは「都ホテル」としての長い歴史があり、やや毛色の違うものという印象です。

オープン当初は非常に洗練された空間に特徴付けられた斬新なホテルであったはずですが、近年、京都には数多くの最高級ホテルが次々にオープンしており、ハイアットリージェンシー京都のほど近くの場所にも「フォーシーズンズ京都」が開業しています。そうするとさすがにこうした設備もやや劣って見えてしまうものです。

私個人としては、翠嵐がオープンしても、リッツカールトンがオープンしても、フォーシーズンズがオープンしても、変わらずこちらのハイアットリージェンシー京都に好んで宿泊してきましたが、様々な方の投稿されるこれらのホテルの設備の豪華さや洗練された雰囲気に心惹かれるものを強く感じてきました。そしてこうした流れにトドメを刺したのが、今年オープンが予定されている「パークハイアット京都」です。高台寺の近くにある「パークハイアット」は料亭「京大和」の敷地内にあり、極めて期待値も高いものです。

現在の状況を考えてみると、World of Hyattというプログラムがあるからこそ、私はこちらのホテルに泊まっているというのが正直なところです。もちらん悪いホテルではなく、それなりに魅力も高いのですが、単独のホテルとしての評価は、これら外資系の最高級ホテルには及ぶことはありません。また近年ではアコーホテルズ系の「Mギャラリー」が開業したり、2020年の「ウェスティン」のリニューアルオープンが予定されていたりと、価格面での同じくらいのホテルでも、ハイアットリージェンシー京都の存在価値を脅かすのに十分なホテルが増えてきています。

朝食での悪い印象もあり、パークハイアット京都が開業した折には、こちらのホテルへのリピートはほぼないと思います。しかし価格帯も最近では手頃なので、特にホテルステイを重視しないような場合であれば、利用価値はあるかもしれません。あるいはパーソナルサービスの水準が全体的に特筆すべきほど高ければ、古くてもまたぜひ来たいと思えるのですが(その好例がホテルオークラ東京)、そこまでの魅力をいまのところは考えることができませんでした。

やや辛口の評価となってしまいましたが、裏を返せば、それはハイアット系列のホテルの水準の高さへの信頼感が故なのかもしれません。もちろんミドルクラスホテルとしてのアドバンテージは数多くありますので、工夫次第では素敵なホテルとしての確固たる地位を築いていけるのかもしれません。以前のことですが、こちらのホテルでは川床でのディナープランとか、最近でも酵素浴プログラムとか、色々と面白いサービスやプランも提供していました。それらの魅力をもっと前面に打ち出して、磨きのかかったこのホテルの姿を見てみたい。そんなことを考えました。

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