ハイアットリージェンシー京都宿泊記(1)〜和モダンシンプルなキングルーム

京都は日本を代表する観光都市のひとつであり、近年ではホテルラッシュに沸いている場所でもあります。外資系の高級ホテルに限定してみても、2014年の「リッツカールトン京都」のオープンを皮切りに、SPG系の「翠嵐ラグジュアリーコレクション京都」や「フォーシーズンズ京都」が続き、2019年冬にはついに「アマン京都」と「パークハイアット京都」が相次いで開業する予定となっています。

またミドルクラスからバジェットクラスにも個性的なホテルが数多くあり、外資系に関する2019年の個人的な注目は、アコーホテルズが三条に開業させる「京都悠洛ホテルMギャラリーbyソフィテル」です。

さてこうしたホテル競争の激化よりはるか以前から京都にあって、特異な個性を発揮してきたホテルがあります。それが今回リポートする「ハイアットリージェンシー京都」です。こちらのホテルの開業は2006年ですから、もう10年以上経っていることになります。

私自身はこのホテルに開業してまもなくの頃に宿泊しており、客室は狭いものの、独立したバスルームやシンプルでかっこいい和モダンなインテリアにすっかり魅了されたことを思い出します。今回はその客室を中心にご紹介してまいりましょう。

チェックイン

海外はもとより国内でも多くの場合には飛行機で移動してしまうことの多い私ですが、東京から京都という距離での移動時間を考えると、新幹線が合理的な選択になります。今回は久々に新幹線で京都まで出かけることにしました。

久々の東海道新幹線のグリーン車。飛行機などと比べると人的なサービスなどは特にありませんが、こちらの座席の快適性はなかなかよく考えられていると思います。最近であれば、グリーン車をさらに超える「グランクラス」などの新しいサービスも行われていますが、グリーン車と名がつくもののなかで、頂点の乗り心地と格式でいうと、やはり東海道新幹線のグリーン車に勝るものはないのではないかと思います。

車窓に見える富士山、浜名湖、太平洋ベルトの街並みなどを眺めているうちに、あっという間に京都に着いてしまいました。

なお天気の良い日は、個人的には東海道新幹線は進行方向右側に乗りたいと思うものです。それは車窓の富士山などの景色が楽しめるという理由の他に、南側だと日差しが眩しいという実質的な快適性も関係します。

京都駅に到着すると新幹線八条口へ。ハイアットリージェンシー京都の宿泊客であれば、イビスホテルの下にある「MKタクシー」であればホテルまで無料でタクシーを利用できます。

そしてこの印象的なロビーです。

このロビーにはじめて来たときに、京都らしく全面的に「和」を押し出しているのですが、ゴテゴテしておらず、また野暮ったさもない雰囲気に感動しました。その印象はいまでも変わりません。右手にフロントがあり、左手にはイタリアンレストラン「トラットリア・セッテ」に向かう螺旋階段があります。

チェックインのときの対応は非常に好ましく、まさにハイアット的なフレンドリーさと丁寧さで安心感がありました。

客室:ゲストルームキング

続いて客室をみてまいりましょう。今回は繁忙期だったので客室のアップグレードは叶いませんでした。しかしこちらのホテルは客室は広くなくても、なかなか優れた個性的な客室だと個人的には思っています。

客室はこのようになっています。配置はホテルの客室の標準形で、あまり広さはありません。しかしハイアットリージェンシー東京なども手がけている「スーパーポテト」の作品らしく、シンプルな中にもどこか洗練された賑やかさが込められているようなインテリアです。

この客室の最大の特徴がこのベッドの奥にある「和服のタペストリー」でしょう。公式ページの紹介によれば、江戸時代から大正時代くらいの実物の着物の布を使っているようです。またベッドサイドや窓際にあるランプにも和紙が用いられており、非常にセンスの良い和モダンの空間になっています。

そもそもこちらのホテルの建物自体はやや古く1980年に竣工したものです。もともとは京都パークホテルでしたが、業績不振によるクローズとモルガン・スタンレーへの売却を経て、現在のハイアットリージェンシー京都へとリノベーションされたものです。建物の歴史としては東京のハイアットリージェンシー東京と同じだけの歩みをしてきたことになります。

しかしそうした古さをほとんど感じさせることのないインテリアコードはさすがだと思います。

テーブルはこのようになっています。大型テレビがどんと置いてあるのは、ハイアットリージェンシーの共通事項です。また奥の方が円形となっていて、ちょっとしたテーブルとしても使えるようになっています。またラップトップPCでの作業などにも堪えられるものです。

ウエルカムフルーツとして、いちごが用意されていました。季節のフルーツを用意してくれるのは、なかなか気が利いていて良いものだと思います。

こちらのホテルの特徴のひとつには、このようにタブレットが用意されていることです。スパやレストランの予約、あるいは客室への備品のリクエストやルームサービスまでこちらで行うことができます。もちろん客室係に電話してお願いすることもできます。

このタブレットを使ったサービスはその他の日本国内のハイアットでは見た記憶がありませんが、こちらもなかなか便利で良いのではないかと思いました。

ネスプレッソもケトルもしっかり用意されています。このあたりは高級ホテルには欠かせない設備ですが、標準客室となる「ゲストルーム」であってもしっかりと押さえています。

手前に置いてあるカードはWorld of Hyattのサービス案内などが書かれています。こちらのホテルはハイアットリージェンシー箱根などと同じく「リゾート」に分類されていますが、このようなイラストタッチの案内などが置いてあると、ささやかですが、心が解れるような気がします。

バスルームも快適です

続いてバスルームを見てまいりましょう。

このように入り口すぐのところにベイシンがあります。奥の磨りガラスの向こう側がバスルームです。見てわかるように独立式となっており、非常に快適に利用することができます。

ベイシンについてはこれといった特徴はありませんが、シンプルで使いやすいものです。このあたりは箱根の雰囲気と似ています。

アメニティはこのようにすっきりとおさまっています。ボディローションや石鹸はおなじみのファーマコピアのものです。その他にはボディタオルなども用意されています。このあたりはハイアットリージェンシー共通のラインナップといえましょう。

トイレも独立式です。

木目調の壁に、黒石調の床、そして土壁調の壁面が極めて和風の落ち着きを感じさせます。

独立式のバスルームはこのような雰囲気。上級カテゴリーの客室となると、檜風呂が用意されていてより豪華なのですが、こちらでも十分に快適なものです。

バスタブも深さは十分にあります。

レインシャワーなどはありませんが、水圧は十分にあり快適です。またゆったりとしたバスタイムには欠かせない木製の椅子がある点もポイント高いところです。

バスアメニティは国内のハイアットリージェンシーに共通のファーマコピアです。柑橘系に少しウッディなニュアンスの加わった爽やかな香りです。洗い上がりはこれといった特徴はありませんが、この香りをきくと、ハイアットリージェンシーに来たという実感を強くします。


近年の京都の超高級外資系ホテルに見られるようなラグジュアリー感には乏しいのですが、シンプルで品の良いインテリアの中で、快適に過ごすことができる客室だと思います。ホテルステイを楽しむという観点からはやや物足りなさを感じることは否めないのですが、京都の街自体を満喫して、しかもホテルで快適に休みたいという要望には高い水準で応えることができると思います。

このホテルのグローバリスト特典については次回の記事でお話しようと思います。じつは今回このホテルの朝食ではややサービスに疑問符がついた経験もしたのですが、今後の京都のホテルの展開なども含めて批評してみたいと思います。

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